グラス、フィリップ(1937-)

人物・団体ページへ

CD 輸入盤

ヴァレンティーナ・リシッツァ プレイズ・フィリップ・グラス(2CD)

グラス、フィリップ(1937-)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
4788079
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

ミニマルの世界へさらに踏み込んだ美しき新録音!

現在、その演奏が最も注目されるピアニストの一人、ヴァレンティーナ・リシッツアによる、これまた注目の作曲家フィリップ・グラスの作品集です。インターネット上でのリストやラフマニノフなどでの熱演で、もともと一部のファンの間で絶大な人気を誇っていたリシッツァですが、度々の来日やCDリリースにより、その類い稀なる才能が広く知られるようになりました。
 そんな彼女が前作のマイケル・ナイマンで新境地を開拓し、ミニマルの世界への親和性を印象付けた上での今回のフィリップ・グラスは、まさに満を持したアルバムといえるでしょう。グラスの代表作とも言える『めぐりあう時間たち』を中心に、初期の作品から『ミシマ』のサウンドトラックの1曲まで、様々にきらめく音楽を魅惑的かつ刺激的に聴かせます。(ユニバーサルIMS)

【収録情報】
Disc1
グラス:
● グラスワークス:オープニング
● トゥルーマン・ショー〜トゥルーマン・スリープス(ショート・ヴァージョン)
● めぐりあう時間たち〜ポエット・アクツ(M.リーズマンによるピアノ編)
● めぐりあう時間たち〜モーニング・パッセージ(M.リーズマンによるピアノ編)
● ハウ・ナウ
● めぐりあう時間たち〜彼女がしなければならない何か(M.リーズマンによるピアノ編)
● めぐりあう時間たち〜ケーキを作りましょう(M.リーズマンによるピアノ編)
● ザ・オリンピアン:ライティング・オブ・ザ・トーチ
● マッド・ラッシュ

Disc2
● めぐりあう時間たち〜デッド・シングス(M.リーズマンによるピアノ編)
● めぐりあう時間たち〜ティアリング・ハーセルフ・アウェイ(M.リーズマンによるピアノ編)
● ウィチカ・スートラ・ヴォルテックス
● めぐりあう時間たち〜逃避(M.リーズマンによるピアノ編)
● めぐりあう時間たち〜人生の選択(M.リーズマンによるピアノ編)
● めぐりあう時間たち〜めぐりあう時間たち(M.リーズマンによるピアノ編)
● メタモルフォーシス1
● メタモルフォーシス2
● メタモルフォーシス3
● メタモルフォーシス4
● メタモルフォーシス5
● ミシマ:クロージング

 ヴァレンティーナ・リシッツァ(ピアノ)

 録音時期:2014年9月
 録音場所:ノイマルクト
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Glassworks: Opening
  • 02. Truman Sleeps ("The Truman Show"): Truman Sleeps ("The Truman Show")
  • 03. The Hours - Arr. Michael Riesman: The Poet Acts
  • 04. The Hours - Arr. Michael Riesman: Morning Passages
  • 05. How Now: How Now
  • 06. The Hours - Arr. Michael Riesman: Something She Has To Do
  • 07. The Hours - Arr. Michael Riesman: I'm Going To Make A Cake
  • 08. Olympian: Lighting Of The Torch: Olympian: Lighting Of The Torch
  • 09. Mad Rush: Mad Rush

ディスク   2

  • 01. The Hours - Arr. Michael Riesman: Dead Things
  • 02. The Hours - Arr. Michael Riesman: Tearing Herself Away
  • 03. Wichita Sutra Vortex: Wichita Sutra Vortex
  • 04. The Hours - Arr. Michael Riesman: Escape!
  • 05. The Hours - Arr. Michael Riesman: Chosing Life
  • 06. The Hours - Arr. Michael Riesman: The Hours
  • 07. Metamorphosis One: Metamorphosis One
  • 08. Metamorphosis Two: Metamorphosis Two
  • 09. Metamorphosis Three: Metamorphosis Three
  • 10. Metamorphosis Four: Metamorphosis Four
  • 11. Metamorphosis Five: Metamorphosis Five
  • 12. Closing ("Mishima"): Closing ("Mishima")

ユーザーレビュー

総合評価

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
1
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
ウクライナのピアニスト、ヴァレンティーナ...

投稿日:2021/07/06 (火)

ウクライナのピアニスト、ヴァレンティーナ・リシッツァによる、アメリカのミニマル・ミュージックの大家、フィリップ・グラスのピアノ作品集。収録曲の詳細は以下の通り。「ハウ・ナウ」はグラスのオリジナル・アルバムではオルガン曲。「ライティング・オブ・ザ・トーチ」は、1984年のロスアンジェルス・オリンピックに際して委嘱された作品で、後に作曲家自身によってピアノ編曲されたもの。「ウィチタ・ヴォルテックス・スートラ」というタイトルはアレン・ギンスバーグの反戦詩から採られた。「クロージング」は映画「ミシマ:4章からなる伝記」のために書かれた作品。 グラスの作品は、いわゆる現代音楽に分類されるが、これらの作品を聴いても、不協和な響きや複雑なリズム処理には、ほとんど遭遇しない。それどころか、和声的には非常に調和的な進行が特徴だろう。大体が、次はこう来るだろうと思うとおりに進むので、聴いていて刺激が少ないが、心地よさを感じる。作曲書法はミニマル・ミュージックの名そのままといったところで、扱われている主題は、断片的な性格のものだが、これをひたすらに繰り返し、コード進行を積み重ねることで、音楽的な効果を挙げていく。収録されているものに映画音楽が多いが、同じ主題を扱うことでの持続性に基づく効果の獲得という点で、映画音楽とミニマル・ミュージックの相性の良さを再認識する。中で「めぐりあう時間たち」は、映画の中で扱ういくつかの主題を提示する役目を持っているためか、ミニマル・ミュージックとイージーリスニングの折衷的作風で親しみやすい。私が気に入ったのは、「ポエット・アクツ」「ウィチタ・ヴォルテックス・スートラ」といった暖かい情感を巡らせた作品。また、「マッド・ラッシュ」はエンディングに向けて、ノスタルジックな情感が高まるあたり、なかなか聴かせてくれる音楽。他方、オルガン曲を編曲したという「ハウ・ナウ」はいつ果てるともしれない音が30分近くも続くから、ミニマル・ミュージックに肌が合うという人でない限り、正直聴き疲れするところもある。リシッツァのピアノはさすがである。作曲者自身の自作自演盤と比べると、はるかに音色のパレット、音量のギアが豊富で、様々な情緒を感じさせる。むしろ自作自演盤は、無機的な効果を狙ったのかもしれないが、私にはリシッツァによって、細部まで血を通わせたような、当録音の方が、これらの曲をより理解できた気がする。全般に気軽に聴けるテイストに満ちているので、今までミニマル・ミュージックに触れる機会のなかった人には、良い入門編にもなりえる。

ココパナ さん | 北海道 | 不明

1

グラス、フィリップ(1937-)に関連するトピックス

おすすめの商品